10月27日は、ユネスコが定めた「世界視聴覚遺産の日」です。
2023年の「世界視聴覚遺産の日」に合わせて、「日韓映写技師ミーティング in 福岡」（シンポジウム「日韓映写技師ミーティング～映写技師という仕事」とフィルム映写の技術とその魅力を伝えるワークショップ）を開催します。近年、急速に上映のデジタル化が進行し、多くの映画館・劇場からフィルム映写機がなくなり、フィルムで映画をみる機会は激減しています。しかし、100年をこえる映画の歴史の中で、デジタル化された作品は限られており、多くの映画はフィルムでしか上映することはできません。
フィルムでの上映環境を保持しつづけるためには何が必要なのか。コミュニティシネマセンターでは、 2014年に「Fシネマ・プロジェクト」を立ち上げ、調査やシンポジウム、映写ワークショップ等を実施してきました。また、一部の映写技師たちは関連メーカーのサポートもない中、フィルム映写の技術をどう継承していくのか、危機感を抱きながら孤軍奮闘しています。

今回の企画は、「Fシネマ・プロジェクト（コミュニティシネマセンター）」と、映写技師を中心に組織する「映写技師会議イン福岡・準備会」、そして、フィルム上映を維持するため独自に映写機の整備方法を模索しているフィルムアーカイブ「福岡市総合図書館」三者が、それぞれの使命に基づいて、協働で実施するものです。

尚、この企画は、2020年2月に韓国の「シネマテーク・ソウルアートシネマ」の招きで、ソウルを訪れ、韓国の若い映写技師にフィルム映写の技術を伝えるワークショップを行った石井義人氏（映写技師会議イン福岡・準備会）の強い思いを受けて実現することとなりました。http://fcinemap.com/magazine/discussion/2020/04/post-1.html

シンポジウム

2023年10月28日（土）14:00～16:40（予定）
「日韓映写技師ミーティング～映写技師という仕事」

14:00～　映画上映とミニ・レクチャー

映画『ゴビを渡るフィルム』（2001/23 分/モンゴル監督：D.ツェンドルジ、T.サラントヤー）
福岡市総合図書館所蔵作品
ミニ・レクチャー「フィルムで観る映画について」 　松本圭二（福岡市総合図書館）

14:40～　シンポジウム「日韓映写技師ミーティング〜映写技師という仕事」

登壇者：
キム・ソンウク（プログラムディレクター/シネマテーク・ソウルアートシネマ）
神田麻美（映写技師/Ｆシネマプロジェクト）
石井義人（映写技師/映写技師会議イン福岡・準備会）　ほか

参加無料/申込不要
会場：福岡市総合図書館 映像ホール・シネラ
〒814-0001　福岡市早良区百道浜3丁目7-1　TEL（代表）：092-852-0600
http://www.cinela.com/
お問い合わせ：コミュニティシネマセンター　TEL:050-3535-1573　 メールアドレス：film@jc3.jp

主催：映写技師会議in福岡 準備会、コミュニティシネマセンター、福岡市総合図書館、映像ホール・シネラ実行委員会
協力：FIAF(国際フィルム・アーカイヴ連盟)、映画保存協会
助成：文化庁文化芸術振興費補助金（舞台芸術等総合支援事業・次代の文化を創造する新進芸術家育成事業）、独立行政法人日本芸術文化振興会

フィルム映写ワークショップ

①2023年10月27日(金)14:00〜18:30　移動映写機ワークショップ

■定員8～10 名
フィルム移動映写機「新響」の組み立てから調整～映写～片付けまで、移動映写の流れを体験します。
※すでに移動映写に携わっている人にはやや物足りない内容になるかもしれません。

②2023年10月29日（日）10:30～17:00　フィルム映写ワークショップ 基礎編

■定員18名
座学：フィルム、映写機の構造を知るための講義。
実技：フィルムを巻き取る／スプライサーでつなぐ／補修する／映写機にフィルムをかける、など、実際にフィルムや映写機に触れて、取り扱いの基礎を学ぶ。
見学：収蔵庫、映写室見学
講師：
石井義人（映写技師。シネマトグラファー京都代表）/岩本知明（映写技師）/神田麻美（映写技師）/村岡由佳子（映写技師）　松本圭二、清水知子（福岡市総合図書館）

【参加費無料】
ワークショップへの参加を希望する方は、10月2日より、申込を受け付けます。
コミュニティシネマセンター film@jc3.jpへ、どちらのワークショップへの参加を希望するかを明記して、お申込みください。

主催：映写技師会議in福岡 準備会、コミュニティシネマセンター
協力：福岡市総合図書館、映画保存協会
助成：文化庁文化芸術振興費補助金（舞台芸術等総合支援事業・次代の文化を創造する新進芸術家育成事業）、独立行政法人日本芸術文化振興会

「世界視聴覚遺産の日」記念上映会

2023年10月27日（金）～29日（日）
※有料。詳細は福岡市総合図書館（映像ホールシネラ）へ
【上映作品】
『家族』（1970/106分/松竹）監督：山田洋次
『国際市場で逢いましょう』（2014/127 分/CJ エンタテインメント）監督：ユン・ジェギュン
『ゴビを渡るフィルム』（2001/23 分/モンゴル監督：D.ツェンドルジ、T.サラントヤー
福岡市総合図書館所蔵作品　※参考上映。無料

主催：福岡市総合図書館、映像ホール・シネラ実行委員会