映写相談室【Q&A】

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Q.しばらく映写機を使用しない場合、どのように維持していけばよいでしょうか?

加藤元治氏の回答

映写機の保守は映写室の環境により多少違いがあると思いますが、通常は1週間~2週間の間で5分以上回転すれば問題ないと思います。その場合は軽く映写機を清掃して、錆が無いことをチェックします。また毎回でなくても良いですがランプを点灯させることも必要です。これにより導線の酸化を防ぐことができます。同時にフィルムをかけ、画や音をチェックすればよいと思います。

上田功氏の回答

映写機のスプロケットやローラーなどは環境にもよりますが、必ず錆びてきます。対策として錆び防止剤を塗布するのも一つの方法でしょう。又、ビニール製の袋などをかぶせて置くのも錆び防止の効果があるのではないでしょうか。

映写機的に考えると3か月~6か月に一回位で良いのではないかと考えられます。これは内部のギヤやメタルに落ちたオイルを補充する為のものです。
電気的に見た場合には、各所に通電してその発熱により、電線や各機材の湿気をとばすと良いでしょう。ランプを点灯した状態で時間にして20分程度で良いと思います。

石井義人氏の回答

潤滑油に曝されていない側の金属部分、スプロケットやアパチュアーゲートの根本的な防錆策は錆びにくい材料を使った部品に交換することです。それが無理ならホームセンターで販売されている防錆スプレーを使用するか、空気に触れることを避けるために、サランラップで覆うことも考えられます。それでも定期的に運転すれば錆が発生しないという保証はありませんし、それぞれの映写機が管理されている状況や、映写機のタイプ・特徴に見合う保管と維持の方法が必要です。

たとえばトキワTSR型やフジセントラルF6型のような全体がギアで繋がっているタイプは、機構の一部が具合悪くなると全体が困るので、時々運転するほうが健康的です。シネメカV5型やクリスティPG型はベルトを外しておくほうが無難です。その際、定期運転はあまり意識しなくてよいでしょう。その他に駆動ベルトを長期間張りっぱなしにしておくと、ベルトに癖が残ったり、溶着ベルトでは切断しやすくなります。新響のVベルト、ビクターのFV型に使われているシリコンベルトなどが該当します。

頻繁に見られるのは、サウンドドラムの上にゴムローラーが載ったまま時間が経過した結果、サウンドドラム表面に跡が残り、音の読み取りに悪影響を与えてしまうことです。これは注意をすれば避けられることです。16ミリ映写機ではサウンドドラムの裏側のホイールを外すこともあります。

山形康人氏の回答

これは考え方の違いで意見は割れると思います。
動かせる環境であれば環境による部分もありますが、週に1回20分程度回すのがいいと思います。出来なければ出来るときに30分程度回すのがいいと思います。これには、明確な理由はありません。なんとなくです。ちなみに僕は自分で所有している映写機は月に1度30分程度回しています。オイルの劣化を防ぐ意味でも回す時にオイルを入れて、回し終わったら抜くようにしています。

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